現代人は多くのストレスにさらされています。
IT技術への適応に悩んだり、人間関係の複雑さ、孤独、運動不足などが多くの人のストレスの原因になっています。
それが知らず知らずのうちに自律神経の不調をもたらすことは、どんな人にも起こりうることです。
このような自律神経失調症の症状とはどのようなものでしょうか。
また、それを改善するには、何が必要なのでしょうか。
更に、どのようにして予防することが可能なのでしょうか。
ストレスと自律神経失調症の関係
自律神経は心臓の働きや、胃腸の働き、体温調節など、身体の多くの部位を調整する神経です。
自分では意図的にこれらの機能を調節することはできません。
そのため、自律神経が、周囲の状況に適応できるように調節を行っているのです。
自律神経には、交感神経という身体を活発に動かすためのものと、副交感神経という身体を休めるためのものがあります。
この二つがいわばアクセルとブレーキのような役割を果たして、バランスをとっているのです。
しかし、日常生活の中で緊張状態が続くなどのストレスがかかると、交感神経だけが常に働くようになってしまい、二つの神経のバランスが崩れてしまいます。
その結果、自律神経失調症の症状が出てきてしまうのです。
ストレスによる自律神経失調症の改善方法
自律神経失調症の症状には頭痛、めまい、睡眠障害といったものがあげられます。
ストレスが強いときにこのような症状が起こると、自律神経失調症かもしれないと思うかもしれませんが、特に頭痛やめまいなどは他の病気の可能性もあります。
脳の血管に問題があるなど、命に係わる病気ではないことを確認する必要があります。
かかりつけ医に相談したり、頭痛が激しい場合はまずは脳神経外科を受診しましょう。
めまいの場合は耳鼻科関連の病気の場合もあります。
そのような心配がないようなら、かかりつけの内科や、心療内科を受診して相談してみましょう。
投薬やカウンセリングなども行われますが、ストレスが原因の自律神経失調症の場合には、なによりも休養が大切な治療となることを知っておきましょう。
ストレスによる自律神経失調症を予防するには
自律神経失調症は誰でもかかる可能性のある病気ですが、特にもともと自律神経が弱い人の場合、日ごろから注意しておく必要があります。
若いころから「長い時間立っているとたちくらみがしやすい」「ストレスがあるとすぐにドキドキする」といったタイプの人は要注意です。
緊張や疲れが連続しないように、生活や仕事を調節することが予防となります。
また、現代人には夜遅くまで起きていたり、スマホやテレビを夜長時間眺めていたり、という習慣を持つ人が多くいます。
このような習慣は、知らないうちにストレスの蓄積になりやすいのです。
仕事などで仕方がない部分もあるかもしれませんが、自律神経は適度に休ませることが必要です。
ストレスが溜まっているな、と感じたら、特に意識して規則正しい生活をし、よく眠ることが大切と言えるでしょう。