自律神経失調症はめまいや頭痛、腹痛やだるさなど体のさまざまな部分に不快な症状が出るにも関わらずこれといった原因がはっきりしないことも多いです。
ただ睡眠不足や過労などがきっかけとなって発症することもあり、人によっては鉄分不足がきっかけとなって自律神経失調症を引き起こすこともあります。
鉄分が不足していることは血液検査ではっきりとわかるため、人によっては鉄剤などを使った貧血治療をするだけで改善することも珍しくありません。
鉄分不足が自律神経失調症を引き起こす理由
鉄分不足が自律神経失調症を引き起こす1つのきっかけである根拠としては以下のようなものがあります。
鉄分不足になるとめまいや息切れ動悸などさまざまな身体的な症状が現れてくるのですが、この身体的な症状が起きてしまうことにより不安を感じたり思うように体を動かせなかったりして体のだるさを感じるようになります。
するとその不安感がストレスとなって交感神経と副交感神経のバランスを崩してしまう原因となってしまいます。
さらにそれが原因となって今度は腹痛や頭痛といった貧血とは関係が薄いような症状を引き起こしてしまいます。
これが自律神経失調症が発症している状態になるのです。
この状態の場合、自律神経失調症に一定の効果を示す抗うつ剤や漢方薬を服用しただけでは症状が根本的に改善されないのです。
鉄分不足がきっかけの自律神経失調症を治すためには
鉄分不足がきっかけとなった自律神経失調症を治すためには、まず医療機関で貧血の治療から行わなければいけません。
自律神経失調症の症状がある人で貧血の症状が出ている人に対しては血液検査を受けて、貧血と診断されたらまず鉄剤などを服用したり食生活を改善したりしていく必要があります。
人によっては鉄剤を服用するあるいは食生活を改善するだけで鉄分不足が解消して貧血の症状がなくなり、自然と自律神経失調症が落ち着くこともあります。
そして鉄剤を服用してもまだ症状が落ち着かない場合は、貧血によって感じた症状に対してまだストレスを抱えている可能性があることから抗うつ剤や漢方薬などの別の薬を服用する必要があります。
いずれにせよ鉄分不足がきっかけの自律神経失調症は薬の服用で改善される可能性が高いものです。
女性の場合は自律神経失調症の予防のための鉄分が重要になってきます
自律神経失調症はホルモンバランスに左右されやすい女性がなるリスクが高いのですが、それと同時に貧血になるリスクも女性の方が断然高いです。
それは女性が毎月の月経によって一定量の血液を体内から失ってしまうことや、妊娠出産で必要な血液が増えること、また女性はスタイルをよくするためにダイエットに取り組む人が多いからです。
自律神経失調症にならないためのアドバイスとしてストレス解消や疲労回復を勧められることは多くても、鉄分を必要量摂取することが自律神経失調症のリスクを下げるということについては意外と知られていないので自律神経失調症に長年悩む人、あるいは治療をしても思うように改善しない場合は鉄分不足が原因となっている可能性もあると考えて治療を受けるべきです。