自律神経失調症と糖分は深い関係にあります。
端的に言えば、自律神経失調症の症状に血糖値が下がる低血糖症状とそっくりな症状があるのです。
今回、なぜ自律神経失調症で低血糖症状が起こるのか、またどんな症状が現れるのか、改善する方法にはどんなものがあるのか、といったテーマでお話しをしていきます。
これを読めばきっと自律神経失調症の関係を知ることができるのではないでしょうか。
それでは自律神経失調症で起こる低血糖の症状についてお話ししていきます。
自律神経失調症の低血糖症状は自律神経の異常による糖分の減少?
自律神経失調症の低血糖症状は、一般的な低血糖症状ではありません。
ただし、低血糖傾向が現れやすいということが多いと言われています。
その理由として自律神経失調症は自律神経の異常によって緊張感の高い傾向にあり、そういった状況にある方は血液中の糖分を消費しやすいのです。
それによって血中の糖分の低下で低血糖傾向になるというのが自律神経失調症の低血糖状態と言えます。
ただ、低血糖の典型的な症状、例えばふるえ、動悸、頻脈、目のかすみ、頭痛、眠気(あくび)、寒気、脱力感、めまい、集中力・思考力の低下、疲労感、顔面蒼白といったものに関しては、糖分の不足というよりも自律神経の異常によるものなので、安易に糖分を補給しないということです。
結論を言うと自律神経失調症では糖分の減少傾向はあるものの、低血糖のような症状が出てきた場合は糖分不足ではなく自律神経の異常なので低血糖の対応を安易にしない方がいいということになります。
自律神経失調症か糖分の低下による低血糖か?その違いを紹介
先ほど低血糖のような症状と自律神経失調症の症状は似ているとお話ししました。
では低血糖の症状はどんなものがあるのか、その傾向についてお話しします。
低血糖の症状は、自律神経失調症には見られない傾向があるのが特徴です。
例えば、普段たくさん糖分のものを摂っている(甘いもの、スナック、ジュースなど)、体重の増減が著しい、血縁者に糖尿病の人がいるといったものが挙げられます。
お気づきかもしれませんが、低血糖の症状が出る方は糖尿病の傾向がある方です。
一方、自律神経失調症の方は、そういった傾向がなくとも糖分の低下した低血糖のような症状が出ます。
ただ、それらの見分けは自分で判断することが難しいことも少なくありません。
そのため、可能な限り医療機関を受診しどちらから来ているものなのを鑑別(見分ける)ことが必要です。
糖分の低下したような自律神経失調症の低血糖に似た症状を改善するには?
低血糖のような症状を引き起こす自律神経失調症ですが、どのように改善すればいいのでしょうか。
それは、低血糖症なのか自律神経失調症なのかを見分ける、自律神経失調症からくるものであれば、対症療法や原因の治療を行うというものです。
まず低血糖症からなのか自律神経失調症なのかを検査などで見分けてもらう必要があります。
自己判断で低血糖症だと思って糖分を摂取すると、自律神経失調症の場合、糖分の過剰摂取で症状が悪化する可能性が高いからです。
そして自律神経失調症と分かった場合は、原因である自律神経失調症自体の症状の各種治療を受けたり、低血糖のような体の不調に関しては安静や自律神経調整薬や抗不安薬、睡眠薬などの治療薬の服用などを行います。
まれに糖尿病と自律神経失調症の併発という方もいますから、そういった場合は必ず医療機関で治療を受けることをオススメします。